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2008年09月04日

■海外識者が見た首相辞意、自民時代終えんの声−金融市場影響は薄い

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1日夜の福田康夫首相の突如の辞任表明は、海外の政治専門家や市場関係者にどう映ったのか――。2日午前までのインタビューでは、長年の自民党時代の終えんに言及する声が上がる一方、政治的な空白を懸念する声は意外に少なかった。民主党を含め、「ポスト福田」を誰が引き継いだとしても、日本の状況は大きく悪くもならなければ、良くもならないという見方が支配的なようで、冷静さの奥には無関心ささえ漂う。日本ウォッチャーの声を拾った。   

アメリカン・エンタープライズ研究所のマイケル・オースリン研究員は2日のブルームバテレビジョンとのインタビューで、遅くとも2009年9月までに衆議院選挙が実施されると述べた上で、「自民党の時代が終わり、民主党の時代が始まる」と語った。衆院選で大敗した1993年以降の自民党は、さまざまな政界変遷をたどりながらも他党と連立を組むなどし、実権を奪い返してきた。しかしオースリン氏は、民主党との政権交代は時間の問題と見ている。   

ただ、民主党が政権を取ったとしても、「党内での不協和音が指摘される中で、変化をもたらしてくれるかどうかは疑問」とオースリン氏は言う。コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授(政治学)も、「郵政改革を成し遂げた小泉氏ほどの強いリーダーシップは望めない。結果的に政界再編がいろいろな形で起きるとしても、本当のリーダーシップは見ることができない」と話している。              

金融市場の影響   

福田首相の辞任表明を受け、日本の証券、金融市場の参加者、ウォッチャーの間では相場の急な動きを警戒する声は限定的だ。むしろ首相辞任で、不確定要因が減ったという指摘すらある。   

米オンライン通貨トレーディング会社、ゲイン・キャピタル傘下のFOREX・ドット・コムのチーフ為替ストラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は1日のインタビューで、円相場の今後の動きについて「円にとっては極めてネガティブ。経済先行きについても十分過ぎる問題を抱えているところに、政治的にも空白となる事態が生じた。非常に近い時期にドルの対円相場は方向転換し、上昇し始めると予想している」と話した。   

一方、英スタンダード・チャータード銀行の為替トレーディング責任者(香港在勤)、ジェラード・カッツ氏は2日のインタビューで、外国為替市場のユーロ・円相場について「現時点では為替相場への影響は大きくないが、円の対ユーロ相場には確実に影響がある。カギとなる水準は、1ユーロ=158円50銭−159円までの上昇だ」と指摘。その上で、「市場では日経平均株価と日本国債相場がどうなるか、に注目が集まっていると思う。首相辞任を背景にした外国為替市場での大きな反応や、大規模な円売りはないと見込んでいる」とした。   

資産運用会社アッシュバートン(英チャネル諸島)のアジア太平洋株担当投資マネジャー、ジョナサン・シースル氏は、「われわれにとって、最悪のシナリオは政治がまひ状態に陥ることだ。不透明感が高まるとの見方も一部にはあるかもしれないが、より確実性が高い状態に向けた動きが速まると思っており、前向きに受け止めている」という。   

米資産運用会社、DCネルソン・アセット・マネジメント(ニューヨーク)のデービッド・ネルソン最高経営責任者(CEO)は「状況を急変させるような後任人事が行われない限り、世界市場は大きく反応しないだろう。資産運用の責任者として、首相交代にはさほど関心はない。データが変わるかどうかが本当の関心事だ。日本の経済にはここしばらく、これといった出来事はなかった」と話している。

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